ベンチ入りするメンバーのほとんどが、全日本シニアやユース、ジュニアなどの代表経験がある選手が集まっている中央大。
しかし、それがあだとなったのか、チーム全員が揃って練習する時間がほとんどないまま秋季リーグが始まり、前半戦は苦しい試合が続きました。
その中央大の主将、福澤達哉選手(4年/#1)に話を伺いました(インタビュー日:2008/09/23)。
−オリンピックが終わってチームに合流したとき、チームは学生選抜やジュニアの大会で、福澤選手含め、スタメン不在の時間がかなりあったと思うんですが、チームの状態はどうでしたか?
「技術的な部分で言うと、攻撃のコンビネーションだったり、サーブレシーブの隊形だったり、夏に合宿で合わせてなかった分、なかなか合ってこなかったです。やっぱりずっと(チームを)離れてる選手が多くいて、チームとして1つになれる機会がなかなかなかったので、チームの中で1つにまとまるってことに、まだバラバラな方に行ってるなってところがあった。そういうところを早くまとめてやっていきたいな、と思ってます。」
−4・5戦目になって、チームがまとまってきたように感じますが
「1週目は、夏にがんばってきた選手もいつつ、ジュニアや全日本組が入って、どう戦っていくかってところでやってたんですけど、どういうチームにしたいのか、っていうのが定まらないまま試合をやってた。何がしたいのか、っていう方向性を見失ってしまってた部分はあったんですけど、1週間のあいだにメンバーをある程度固めて、どういうバレーをこれからしていったらいいのか、っていうのを考えてやっていく中で、東海戦、武大戦、で、今日の早稲田戦と、ある程度の形、『こういうバレーがしたいな』っていうところは少しずつ見えてきたんで。あとは、目標に向かって試合を重ねながら、どれだけチームを作っていけるか、っていうところがポイントになってくると思います。」
−その「形」の中で、福澤選手はレシーブの中心に入ってますね
「全日本で経験してきたことの1つは、サーブレシーブとか、レシーブ力。今まで中大ではスパイクを中心に役割を担ってきたんですけど、全日本を経験してきて、サーブレシーブに少し自信を持てた部分もあったんで、このチームでフローター(サーブ)とか、ジャンプサーブとか、ある程度レシーブの中心になってできるな、っていうのがこの何試合かで見えてきた。まだ、レシーブの精度を上げていかないと駄目なんですけど。あとは、レシーブを中心にやりながら、要所要所でエースとしての役割もしていかないといけないので、守りの中心をしながら、チームが苦しいときにどれだけ(スパイク)を決められるかっていうところが、自分の課題になってくるかなって。東海戦では、攻撃がブロックに封じられてしまった部分が結構あったんで。そうなってしまうと、チームのリズムとか流れが作りにくくなってしまうと思うんで、まずは、レシーブの中心としてカットを返しながら、チームに流れを作ることが大事なんですけど、あともう1つ、今まで中大でやってきた最後の3本目、エースとしての役割っていうのを、キャプテンとして、しっかり決めていくようになれたらいいかな、と思います。」
−今季はセッターに赤名(正行/4年#5)選手が入ってますが、重村(健太/4年#4)選手とどう違いますか?
「やっぱり決定的に違うのは高さで、ブロック力含めて、総合的な高さに違いがあるんですけども、2人ともタイプが全然違うんで。相手によって、高さが欲しいときには重村使って、コンビネーションで内藤(和也/3年#11ミドルブロッカー)とかを絡めながらやりたいときは赤名でいったり。その辺は監督が決めるんですけど。コンビも、(トスアップしたボールが)出てくる位置が違ったりするので、そこは2人がうまくスパイカーとも合わせられたら、相手によっておもしろいバレーができるんじゃないかな、と思います。」
−福澤選手も清水(邦広/東海大4年#1)選手も、1週目は調子が上がらないようでしたが、久々に合流したチームでプレーするのは難しいんでしょうか?
「チームはチームでやってきてたことがあったので、その中へ自分がどう入っていくか、ってところになってくるんで。最初の方は、全日本とは違った役割をやったりっていうのが、半年以上全日本でやってた分、役割に慣れるのが難しい部分があったんですけど。その辺も引っくるめて、自分が今、チームにプラスになれるように何ができるか、っていうのを最近やっと掴みかけてこれた。周りの選手も、自分がどういうプレーをするのか、っていうのをはっきり理解してくれれば、チームとしても回りやすくなると思いますので、そういうところをしっかりやっていければ、と思ってます。」
−今のところ、手応えは感じてますか?
「今日の早稲田戦は、立ち上がり、ああいう形になってしまって(注:1セット目は終始早稲田ペースで奪われた)、もちろんサーブミスが多いっていうのと、まだまだチームとして不安定な部分が非常にあるので、試合を重ねていく中で、チームを作っていかなきゃいけない、っていう課題が自分たちの中にあるんで。それをどれだけ舵を取って、話をつけていけるか、っていうところが、これから大事になっていくと思います。チームはキャプテン不在でやってきてた分、自分がここでキャプテンの役割をどれだけできるかっていうところが、チームが勝てるか勝てないかの瀬戸際になってくると思うので。キャプテンとして、チームの中心に立って、全員のベクトルを1つにまとめることができたらいいかな、と思ってます。」
−中央大は今年に限らず、チーム力より個人能力で勝つという印象があるんですが、これからチーム力の強いチームを作り上げる自信はありますか?
「今日の早稲田戦にしてもまだまだですけど、逆にいえば、能力があるっていうのは、自分たちに非常にプラスになってくことだと思うんで。あとはチームを作っていけば、トップレベルのチームになることは間違いないので。そういうところは、自分も含めて4年生中心に、個性のある選手をどれだけまとめて、1つのバレースタイルにはめていけるか、っていうのが、うちのチームの課題だと思うんで。メンバーだけ見れば、東海とか、周りの大学に引けを取らないメンバーが揃ってると思うんで。あとはそれをピースとして繋いでいくことができれば、というのが秋リーグの課題でもあります。それがもし1つになったときは、ものすごいいいバレーができると思うんで、それをやってくしかない。やっていける自信は、もちろんあります。」
−そういう思いがチームに浸透して、圧倒的に強い中央大を早く見たいです。
「なかなか全員揃ってバレーができなかった分、秋と全日本インカレと、もっと強くなってると思うんで。見てて楽しいバレーっていうのは、自分たちもやってて楽しくできてるときだと思うんです。どんな状況でも、自分たちのバレーを楽しんでるチームになりたいかな、とは思うんで、そういうチームにしていきたいですね。」
−他のチームで、気になる選手はいますか?
「まずは一緒にやってきた清水という選手においては、大学では飛び抜けて決定力があるし、パワフルなバレーをするので、初めて見に来た方も、すごいなあと思うんじゃないかと思います。あとは、日体の米山(達也/4年#1)は、味のあるプレーをする選手。ディフェンスから動き回って、ワンタッチを取ったり、勢いのあるプレーができる。今やってる大学の選手の中で、トップレベルの安定したプレーができる選手なので、そういう選手もいるんだ、ってところも見ていただけたらいいかな、と思います。」
−福澤選手から見た「今のバレーボール」は、どんなものでしょう?
「オリンピックにしても、コンビネーションが複雑になってきてると思います。その中で、役割や選手のタイプがあって。自分は全日本を経験して、レシーブができないと世界に通用しないところも感じた部分だったので、帰ってきて、レシーブでどれだけ流れが作れるかっていうところを今は考えてやってます。なので、今のチーム状況もそうですけど、どっちをがんばってるかって言ったら、レシーブをがんばって、いかに周りの選手が(スパイクを決めて、相手の流れを)切るようにできるか、っていうところを意識してやってます。自分は、大学の中では身長はある方なんですけど、タイプ的には、守りから流れを作れる選手にこれからなっていかないと、と思うんで。目指すバレーは、大学も企業も全日本も、多分一緒だと思います。(自分の)役割においては。そういうところを、このリーグでやっていけたらいいかなあ、と思ってます。チーム力が強いチームが、このリーグでも勝っていけると思うんで。どれだけ総合的に、1人1人の役割がはっきりして、繋がりがあるかどうかが、勝敗を分けると思うので、チームで戦ってるんだ、ってところを見ていただけたらいいかな、と思います。」
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昨年までとは比べられないほど、福澤選手のレシーブ技術は飛躍的に上がりました。全日本での経験が、いかに大きなものだったのかがうかがえます。
その全日本の経験から、理屈ではなく、肌で感じた自身の「レシーブ力の必要性」と、「チーム力の重要性」。
この課題の克服に「自信は、もちろんある」と言い切った福澤選手、そして、中央大の更なる進化した姿をもうすぐ見れるかもしれません。

